いじわるディメンタードラこ姉さんの生態・・・【ポンコツホテル】フロントマン山本次郎の奮闘記

いじわるディメンタードラこ姉さんの生態・・・【ポンコツホテル】フロントマン山本次郎の奮闘記



(この物語は、ある老舗ホテルに勤務する
 フロントマンから見聞したエピソードを
 脚色したフィクションであり、
 実在の人物及び団体とは
 一切関係ありません。)

前回のエピソード↓

山本次郎が働くホテルのおババ三人衆
ドラこ、ちずこ、うたこ

中でも、ドラこ姉さんが一番強烈だ。
まあ、姉さんと言っても70代のお婆さんだが・・・

このドラこにやられたお立ちは
数知れない。

ドラこに目を付けられたら、
毎日が地獄と化すのである。

フロントとしては、それほど接する機会がないが
食事のスタッフはずっと一緒なのだから
逃げようがない。


前回、お立ちは、部屋まで案内する役割と
紹介したが、お立ちの役割はもう一つある。

それは、食事の時の配膳スタッフだ。

食事の配膳スタッフは、広い食事会場で
当然何人かで仕事をすることになる。

この食事会場でドラこと一緒になると
一日が最悪の日となるのである。

ドラこは、言うなれば、ハリー・ポッターに
出てくるディメンターのような存在

人の楽しい気分を吸い取って
生き続ける吸血鬼のようなものだ



とにかく、ドラこは人の失敗が許せない
一度ミスをするとそのミスを繰り返し繰り返し
指摘する。

一度、指摘すれば、それで終わりなのに
何度も何度もそのミスを繰り返し言い続ける。

しかも、その話を大きく盛って
周りの人間に言いふらす。

「あの人は・・・ああだ・・・こうだ・・・」

人のミスを栄養にして生きている。


だから、当然嫌われる。

以前、山本次郎のホテルに勤務していた
韓国人も目を付けられていた一人だが、
こんなことを言っていた。

「ドラこ姉さんが現れると皆逃げる
 お風呂で一緒になるとみんなすぐ上がる」

山本次郎のホテルは、温泉のホテルだ。
従業員は温泉に入ることが出来る。
が、しかし、ドラこのせいでこの楽しみを
一部奪われることになる。

まさしくディメンターだ。


山本次郎は、フロントスタッフなので
このドラことあまり接点がないと思われるが、
実は接点がある。

山本次郎は、宴会場のセッティングを
担当しているので、たまにドラこが担当する
宴会場をセットすることがある。

実は、山本次郎もドラこに目を付けられた一人

もう一人若いフロントマン、
少しだけ山本次郎の先輩のバギーは
気に入られているので、
ドラこはバギーには優しい。

だが、ドラこは山本次郎には厳しい。


山本次郎が、あるドラこが担当する宴会場を
セッティングした時、こんなことがあった。

宴会場をセットして、フロントに戻ると
バギーが山本次郎に

「ドラこ姉さんが呼んでいる。
 空気清浄機の水が入ってないって」

山本次郎は、フロントから宴会場に戻るように
ドラこから言われたのだ。

山本次郎は、無視しようかと考えたが、
また、後で色々言われるのも面倒になったので、
取りあえず、宴会場に戻った。

「すいません、何か、
 空気清浄機の水が入ってなかったみたいで」

山本次郎は低姿勢でドラこに言い出すと

「入れたわ、あんたがセッティングすると
 いつも水が入ってない・・・」

「それに、部屋広げなくていいって
 言ったみたいね」


他のお姉さんがたくさん仕事している中で
ドラえもんみたいな大きな声で言い放す。

しかも、山本次郎が言っていないことまでも
山本次郎のせいになっていた。

部屋を広げるとは、宴会場の壁は可動式に
なっていて、2つの部屋を1つの部屋にすることが
出来るのだが、そのことだ。

部屋を広げる作業をしていたボンさんに

「そんなこと言ってないけど・・・」

同意を求めると案の定多大なジェスチャーで
否定してくれた。

他のお姉さんも気分が悪そうだ。


山本次郎は、ここにいてもしょうが無いので
怒りを抑え、聞こえるか聞こえないかの声で

「また、いいエピソード有り難うございます」

言い放ち、フロントに戻った。

フロントに戻ると山本次郎は
怒りを抑えきれずにフロントのスタッフに

「自分で水入れてるじゃん、あれ、
 皆の前で言いたいだけだ・・・」

実は、山本次郎は空気清浄機の水を
指摘されたのは今回が初めて

いつもではない

今後気を付けるしかない。

山本次郎は、怒りを静めるために
一服をしに行くのであった。


こうして、山本次郎のポンコツホテルでは
いじわるディメンタードラこ姉さんが、
人々の楽しい気分を奪っていくのである。


次回のエピソード↓















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